2024-06-04 16:51社会

早紀江さん「なぜ時間かかる」=横田滋さん死去4年

拉致被害者横田めぐみさんの父滋さんの4回目の命日を前に、取材に応じる早紀江さん=4日午後、川崎市

 北朝鮮に拉致された横田めぐみさん=拉致当時(13)=の父滋さんが87歳で死去してから5日で4年となるのを前に、妻早紀江さん(88)が4日、報道各社の取材に応じた。「なぜこんなに時間がかかるのか」と話し、問題が解決しないことへの焦りをあらわにした。
 早紀江さんは、北朝鮮が拉致問題の全面的再調査を約束した「ストックホルム合意」から10年がたつのに「何も進展がない」と指摘。自宅に飾った滋さんの写真に「なんで解決しないんだろう」と日々語り掛けているという。
 滋さんは1997年に全国の拉致被害者家族らと「家族会」を結成。初代代表を務め、早期解決を求めて講演や署名活動に奔走した。「泣き虫だけど明るい人。(めぐみさんを)大事に育てていた」と振り返った。
 拉致被害者の親世代で存命なのは早紀江さんと有本恵子さん=同(23)=の父明弘さん(95)の2人のみ。滋さんや他の被害者家族のことを思い、「どんなに悲しい思いをして亡くなったか」と悔しさをにじませた。 
[時事通信社]

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