イスラエル高官「年内は戦闘継続」=米、ガザ戦後計画の策定求める
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの戦闘について、イスラエルのハネグビ国家安全保障顧問は29日、「ハマスの軍事能力破壊を達成するため、あと7カ月、戦闘を継続するかもしれない」と述べた。ガザ北部などでハマスの再結集が伝えられる中、年内は作戦を継続する必要性に言及した形だ。
地元メディアへの発言をAFP通信などが報じた。ハネグビ氏はこの中で「勝利とは、ハマスの壊滅や人質全員の奪還、終戦時にガザからの脅威がなくなることを意味する」と強調。ガザの戦後統治の在り方に関しては、パレスチナ人が自らの生活に責任を持つような計画立案を目指しているとした上で、「われわれはガザの支配を望んでいない」と語った。
ハネグビ氏の発言を受け、ブリンケン米国務長官は29日、訪問先のモルドバで記者団に対し、戦後統治計画を「できる限り早く用意する必要がある」と明言。長期的にはイスラエルがガザの安全保障政策に関与しない形にしなければならないとの考えを表明した。
イスラエルの作戦を巡っては、国際司法裁判所(ICJ)が24日、ガザ最南部ラファへの攻撃の即時停止を命令した。しかし、同国のネタニヤフ政権は攻撃を継続。26日にはラファの避難民密集地への空爆で45人が死亡し、国際社会の批判を浴びた。
報道によると、ラファでは30日も激しい攻撃が続き、イスラエル軍はラファでこれまでにパレスチナ戦闘員約300人を殺害。軍報道官は29日、ガザとエジプト境界にある全長約14キロ、幅約100メートルの回廊状の区画を掌握したと発表した。ハマスが使用したとみられるトンネル20カ所を一帯で発見したという。
[時事通信社]
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