2024-05-28 17:03政治

政府、北朝鮮の挑発警戒=衛星打ち上げ失敗、日米韓連携

 政府は、偵察衛星を搭載したロケットの打ち上げに失敗した北朝鮮がさらなる挑発行為に出るのではないかと警戒を強めている。引き続き米国、韓国と連携し、抑止力・対処力の強化を図る。同時に、岸田文雄首相は金正恩朝鮮労働党総書記との首脳会談の機会を探り、拉致問題の解決を目指す。
 林芳正官房長官は28日の記者会見で「北朝鮮は今年、衛星3基を追加で打ち上げると発表しており、今後も発射を強行する可能性はある」と指摘。首相周辺は「衛星打ち上げ以外の方法で挑発してくるかもしれない」と危機感を示した。
 首相は同日午後、首相官邸で木原稔防衛相、秋葉剛男国家安全保障局長と今後の対応を協議した。
 日米韓3カ国は近く、防衛相会談をシンガポールで開催し、外務次官協議も米国で開く予定。情報共有を進め、連携して対処する方針を確認する見通しだ。28日に開かれた自民党国防部会などの会合で、小野寺五典元防衛相は政府に対し「しっかり対応を取ってもらいたい」と求めた。
 政府は警戒を強めつつ、対話方針も維持する。日朝首脳会談に向けて首相直轄の「ハイレベル協議」を進める考えで、林氏は会見で「日朝間の諸懸案の解決に向けた政府の方針はこれまで通りだ」と語った。 
[時事通信社]

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