西尾、殊勲のヘッド=自覚十分の若きリーダー―Jリーグ・C大阪
C大阪の西尾が攻守で躍動した。ホームで6連敗を喫していた苦手の広島戦。パリ五輪世代のDFが殊勲の同点ゴールを決めた。
後半8分に先制された後、チームは反撃に出た。後半21分のCK。相手マークを外して遠いサイドでフリーになった西尾がGKの背後から同点のヘッド。「周りの動きがあったからこそ。チームの皆が役割を全うした結果」と謙虚に喜んだ。
守備では前線に人数をかけ、分厚い攻撃をしてくる相手に対応。西尾は元同僚のFW加藤と激しいマッチアップを演じ、仕事をさせなかった。
4~5月のパリ五輪予選では初戦で一発退場となり、3試合出場停止。「人生で一番苦しい時期」と振り返りながらも、「それでへこたれているようでは、プロとしてやっていけない」と下を向かなかった。チームに戻った後は、中心選手としての自覚を強くし、練習から積極的な声掛けを意識した。
小菊監督はその姿勢を「よりサッカーに対して真摯(しんし)に向き合うようになった」と認める。序盤の好スタートの後は苦しい戦いが続くチームを、23歳の若きディフェンスリーダーが上昇気流に乗せる。
[時事通信社]
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