パリ五輪主催者、段ボールベッドの「反セックス」目的否定
【パリAFP=時事】今夏行われるパリ五輪の主催者が、選手村に設置される段ボールベッドについて、選手がセックスをするのを防ぐためのものだとの報道を否定し、環境面を考慮して選んだと話した。≪写真は、2024年パリ五輪の選手村を視察し、ベッドに座る国際オリンピック委員会〈IOC〉のトーマス・バッハ会長≫
パリ五輪の選手村などに置かれる段ボールベッドは、2021年の東京五輪でも寝具サプライヤーを務めたエアウィーヴ社製だが、メディアではこのところ「恋の都」パリで選手たちが羽目を外さないように選ばれたとの報道が出ている。米タブロイド紙ニューヨーク・ポストは「『反セックス』ベッドがパリ五輪に到着」との見出しで伝え、他メディアもSNSで記事を拡散した。
しかしパリ五輪の広報担当者はAFPに対して「東京五輪以来、メディアがこの話でずいぶん楽しんでいるが、パリ五輪の選手村でこのベッドを選んだのは、主に環境への影響を最小限にするという幅広い目標と、あらゆる備品の五輪後の用途を踏まえてのものだ」と話した。
ベッドのフレームはリサイクルの段ボールだが、エアウィーヴの高岡本州代表取締役会長兼社長は昨年7月に行われたデモンストレーションで、数人が乗っても支えられると強調した。大会広報も「ベッドの品質は厳密にテストし、頑丈で心地良い、どの選手にも合ったものであることを確認している。体操選手から柔道家まで、幅広い体型に対応している」と述べている。
ベッドは完全モジュール構造で、選手の身長や体の大きさに合わせてカスタマイズ可能。マットレスも硬さを何段階かから選べる。大会後にはフレームは再利用され、マットレスと枕は学校や各種団体に寄付される予定となっている。
段ボールベッドは東京五輪でも今回と似たような話題を呼び、中には選手が報道をあおったこともあったが、当時は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)下で、主催者が「不必要な身体的接触を避けるよう」求めていた。今回は選手村に、男子選手向けに20万個、女子選手向けに2万個のコンドームが用意されるという。【翻訳編集AFPBBNews】
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