ロシア国防相交代=ショイグ氏からベロウソフ氏に―プーチン氏
通算5期目入りしたロシアのプーチン大統領は、ショイグ国防相を退任させ、後任に第1副首相を務めてきたベロウソフ氏を充てる人事を上院に提案した。上院が12日、通信アプリ「テレグラム」で発表した。大統領府によると、プーチン氏はパトルシェフ安全保障会議書記を退任させ、後任にショイグ氏を充てる大統領令を出した。
ウクライナ侵攻の中で異例の交代人事。ショイグ氏は陣頭指揮から外れる形で、昇進との見方は薄い。短期戦を見込んだ侵攻が長期化した責任を問われた可能性もありそうだ。ペスコフ大統領報道官によれば、パトルシェフ氏の転出先は近く明らかにされる。
ラブロフ外相は続投が提案された。プーチン氏はこれらを含む軍・治安機関などのトップ人事を上院と協議し、近く任命する見通しだ。
ショイグ氏は、エリツィン政権時代からの非常事態相などを経て、2012年に国防相に就任。国民の人気は高かった。22年の侵攻開始後、占領したウクライナ北部キーウ(キエフ)州や北東部ハリコフ州からのロシア軍撤退を受け、保守派に「弱腰」と批判された。
民間軍事会社「ワグネル」創設者の故プリゴジン氏とも対立し、ショイグ氏を解任すべきだという要求が昨年6月の反乱に発展。ショイグ氏の支持率は低下した。
戦時下で続投が既定路線とみられた一方、ショイグ氏の最側近だったイワノフ国防次官が今年4月、収賄容疑で突如拘束され、影響力の低下も指摘されていた。
[時事通信社]
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