藤原定家の自筆本見つかる=古今和歌集注釈、冷泉家から―京都
鎌倉時代初期の歌人、藤原定家(1162~1241年)の自筆による古今和歌集の注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」が見つかったと、公益財団法人「冷泉家時雨亭文庫」(京都市)が18日、発表した。
顕注密勘は、平安時代末期の僧、顕昭による古今和歌集の注釈に対し、定家が自説の注釈を加えた書物。写本は確認されていたが、自筆本の発見は初めて。久保田淳東京大名誉教授(中世文学)は「写本では分からない定家の思考を知ることができる貴重な史料だ」と話している。
自筆本は、古今和歌集の解釈を伝える「古今伝授(こきんでんじゅ)」で冷泉家が使う文書を入れた木箱の中にあった。上中下の3冊で構成される顕注密勘のうち、自筆が焼失し写本となった上の冊子を除いた中と下の冊子が自筆で、下の冊子の末尾にあった承久3(1221)年の記載や定家の花押(サイン)、冊子の紙質や筆跡から自筆と分かった。
同財団は文化庁などの専門家の調査を受け、修復した上で公開を検討する。冷泉家は定家の孫を祖とし、国宝や重要文化財を含む数万点の文書を所蔵。木箱の調査は2022年10月から進めていた。
[時事通信社]
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