若隆景、新たな一歩=因縁の大阪、十両復帰し給金―大相撲
喜びも悲しみも味わった大阪で新たな一歩を踏み出した。3月に行われた大相撲春場所。元関脇の若隆景(29)=本名大波渥、福島県出身、荒汐部屋=が再十両で9勝6敗と勝ち越した。「久々の15日間。けがなく、自分らしい相撲を取りたい」と挑み、幕内返り咲きに向けて前進した。
新関脇として臨んだ2022年の春場所で幕内初優勝。1年後に悲劇が待っていた。関脇の座を守っていた昨年は13日目に右膝を痛めて途中休場。前十字靱帯(じんたい)や外側半月板の損傷などの大けがで翌夏場所から3場所続けて全休することになり、番付を幕下まで落とした。
昨年11月の九州場所で復帰し、今年1月の初場所では幕下優勝。関取の地位で大阪に戻ってきた。「久々に白まわしを締めて気分はいい」と稽古に励み、春場所の土俵に上がった。
初日から7連勝。低く当たって休まず前に出る。負傷前と変わらない取り口で白星を重ねた。6日目には元幕内の有望株、伯桜鵬を退け、「下から攻める意識だった。先に攻めることができた」と手応え。8日目に土がつき、全勝ターンとはならなかったが、翌日には勝ち越しを決めた。
福島市出身。東日本大震災発生から13年を迎えた3月11日の2日目には、長兄の幕下若隆元、次兄の関脇若元春とそろって白星を挙げた。普段は多くを語らない若隆景だが「土俵で活躍することが一番。一生懸命、相撲を取るところを届けたい」と、故郷への強い思いは2人の兄と変わらない。
10日目以降に1勝5敗と星を伸ばせなかった悔しさは、完全復活に向けてのさらなる原動力となるはず。幕内復帰、自己最高位に戻ることを見据え、ひたむきに前進する。
[時事通信社]
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