35歳梶谷、開幕スタメンで躍動=勝負のシーズンで好発進―プロ野球・巨人
35歳が開幕戦で輝いた。プロ18年目を迎えた巨人の梶谷が、3月29日の阪神戦に3番右翼で先発出場し、価値ある2ラン。「(自分は)やるかやられるかっていう立場。しびれるね」。危機感を楽しむような、独特な表現で喜んだ。
チームの当初の構想では、右翼に座るのは新外国人のオドーアのはずだった。打線強化のために獲得した米大リーグ通算178本塁打の左打者。しかしオープン戦で結果を出せず、2軍での調整が決まると本人が退団を申し入れた。開幕直前に急きょ空いたポジションで、代役に近い形で起用されたのが梶谷だった。
巡ってきたチャンスを逃さなかった。まずは守備。三回1死一、二塁で右中間に抜けそうな飛球をダイビングキャッチ。すかさず中継に送球し、飛び出していた一塁走者もアウトになった。五回2死二塁の好機では内角球を引っ張り、右越え本塁打。攻守に躍動し、開幕戦勝利に大きく貢献した。
2021年にDeNAからフリーエージェントで移籍した左の好打者。左膝を手術するなど故障に苦しみ、22年は出場なしに終わった。開幕スタメンは21年以来で、「自分の体ではないんじゃないかというくらい緊張した」。
今季が4年契約の最終年。「駄目だったら去らなきゃいけない、というのは誰にでもある。野球をまだ続けたい。何とか食らい付いていく気持ち」。生き残りを懸けたシーズンは始まったばかりだ。
[時事通信社]
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