花粉症、例年より早く=暖冬影響、連休明け注意―専門医「マスク着用を」
花粉症の患者が例年より早く現れている。暖冬の影響で、花粉の飛散が全国的に早まったとみられるためだ。特に10~12日の3連休明けは気温が急上昇して飛散量が増える恐れがあり、専門医は「マスクを着けるなど対策を進めて」と訴える。
スギ花粉を放出する雄花は、1月の気温が高いほど花粉の飛散を早く始める。民間気象会社ウェザーニューズ(千葉市)によると、今年は1月前半の気温が平年(過去10年の平均)より高くなり、暖冬傾向が続く見込みだ。
そのため、花粉が本格的に飛散する時期は全国的に平年より早く、九州や中国・四国、東海、関東などでは今月中旬と予想される。地域差はあるが、平年より5日前後早い所が多い。飛散量は昨年より少ないが、平年並みか平年を上回る地域が多いとみられる。
環境省なども花粉症の問題を重くみており、2日には予防策などを公表。花粉が体内に入るのを防ぐためにマスクや眼鏡を使うことや、飛散量が多い昼前後や夕方の外出を避けることを推奨した。くしゃみなどの症状が出たら速やかに医療機関に行くことも呼び掛けた。
花粉症患者を診察する池袋大谷クリニック(東京都豊島区)の大谷義夫院長によると、今年は患者が出始める時期が「過去に例がないほど早い」。1月下旬以降、多くの人が発症し、例年より10日ほど前の印象だという。
今年は新型コロナウイルスの感染症上の位置付けが引き下げられてから初のシーズン。マスクをしない人も目立つが、大谷院長は「花粉症の発症リスクは花粉を吸い込むほど高くなる。今は新型コロナやインフルエンザも流行しており、可能な限りマスクを着けてほしい」と話している。
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