23年の新規公開124社=市場好転で高水準、大型6社―JPX
東証を運営する日本取引所グループ(JPX)は4日、2023年に国内の証券取引所に株式を新規公開した企業の数が最終的に前年比13社増の124社に達する見通しとなったと発表した。市場環境の好転で14年以降の10年間では21年の136社に次ぐ多さとなる。
新規上場企業のうち、初値の時価総額が1000億円以上となった大型上場は6社。最大は今年10月に東証プライム市場に上場した半導体製造装置KOKUSAI ELECTRICで、時価総額は4875億円だった。2番目は楽天銀行の3156億円で、住信SBIネット銀行が1843億円で続いた。
一方、6月には、まだ食べられるのに廃棄される食品の販売を仲介してフードロス削減を目指すクラダシが東証グロース市場に上場した。社会課題の解決に取り組む企業を米非営利団体が認証する「Bコープ」の取得企業が国内で初めて上場するケースとなった。社会課題の解決にインパクトを与える企業の上場は年内に計3社となる見通しだ。
今年の株式市場は、重荷となってきた欧米の利上げが転換点に近づき、相場が上向いた。東証は来年の新規公開について「例年の規模で出てくる」(担当者)と予測する。
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