「貨物維持」で有識者会議発足=新幹線延伸に伴う函館線―北海道
2030年度末に予定される北海道新幹線の札幌延伸に伴い、国土交通省と道は29日、JR北海道から経営分離される並行在来線、函館線の函館―長万部間(約148キロ)の扱いに関する有識者会議の初会合を札幌市内で開いた。これまでの協議では貨物機能を維持する方向で一致しており、有識者会議は鉄道や物流の専門的な視点から検討。25年度末までに結論を出す方針だ。
並行在来線が貨物専用路線として存続されたことはなく、実現すれば初のケースとなる。ただ、存続する場合の維持管理費をどう分担するかなど課題は多く、有識者会議で費用負担の方法などを議論する見通し。
会議は冒頭を除き非公開で行われた。国交省の担当者はあいさつで「北海道経済と道民の生活を支える物流をどうしていくのか議論してほしい」と述べた。今後、3~4カ月に1回のペースで開催。トラック事業者などへのヒアリングも行う。
函館―長万部間を巡り、国交省は昨年、道、JR北海道、JR貨物とともに4者協議の場を設置。今年7月には、貨物鉄道として維持することが妥当との認識でまとまっていた。
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