宇宙の神秘 コズミックフォト vol.2 (9/94)

「汚れた雪だるま」と呼ばれる彗星(すいせい)が、太陽の非常に熱い表面近くをかすめた後、予想外に生き残って再び輝き出す様子が、米航空宇宙局(NASA)の太陽観測衛星SDOなどによって観測された。この「ラブジョイ彗星」は太陽系を細長い楕円(だえん)軌道を描いて周回しており、次第に遠ざかっているという。
ラブジョイ彗星は2011年11月27日にオーストラリアのアマチュア天文家テリー・ラブジョイ氏によって発見され、南半球の夜空で見える。12世紀に大きな彗星が砕けてできた多数の小さな彗星「クロイツ群」の一つ。太陽最接近後の12月22日には、国際宇宙ステーション(ISS)から地球近くで輝く姿が撮影された。クロイツ群は氷とちりでできた核の直径が10メートル程度の彗星が多く、太陽に飛び込んで消滅する様子がしばしば衛星で観測される。NASAによると、ラブジョイ彗星は明るく、核の直径は100~200メートルと推定されたが、当初はやはり太陽接近時に消滅すると予想された。しかし、12月15~16日に太陽表面の高さ約14万キロまで接近する様子がSDOなどで観測された後、再び輝き出した。太陽の数百万度のコロナ(外層大気)にさらされても生き残ったため、核の直径は500メートル以上あったと考えられるという[NASA提供](2011年12月15日) 【時事通信社】