2025-02-09 07:12
気候変動対策、平和貢献を=56年コルティナダンペッツォ五輪銀メダルの猪谷千春さん、26年五輪へ期待―ミラノ・コルティナ冬季五輪

インタビューに応じる猪谷千春さん=1月20日、東京都内
国際オリンピック委員会(IOC)名誉委員の猪谷千春さん(93)がこのほど、東京都内で時事通信のインタビューに応じた。来年のミラノ・コルティナ冬季五輪について、「IOCが率先して自然保護を表に打ち出し、リーダーシップを取ってほしい」と述べ、持続可能な大会実現に向けた気候変動対策を求めた。
温暖化の影響により、冬季五輪の開催候補地が2040年までに10に減るとの研究結果もある。猪谷さんは前回北京五輪の会場で天然雪不足を実感したという。夏季の屋内競技の一部を冬季五輪に移す案も披露し、「スポーツの数は減らさず、少しでも平和運動をお手伝いできるようになれば最高だと思う。五輪は世界平和の構築に貢献するのが大義名分」と語った。
1956年コルティナダンペッツォ五輪のアルペンスキー男子回転で、日本勢として冬季初のメダルとなる銀を獲得。「急斜面でスピードが出た。ガリガリに凍ったコースが得意だったので、味方してくれた」と回想した。現在に至るまで、五輪のアルペンではそれが日本選手唯一の表彰台。思い出の地に70年後に戻る祭典を前に、「『後継ぎ』が現れてほしい」と奮起を促した。
バッハ会長の任期満了に伴って3月に行われるIOC会長選には、国際体操連盟会長の渡辺守成氏(65)ら7人が立候補している。IOC副会長を務めた経験を踏まえ、選挙戦では「普段から世界のスポーツ界で知名度を上げ、五輪運動に貢献すること」が重要とし、渡辺氏は「世界中で顔がよく知られている。十分に資格を持っている」と評価。次期会長の下で開かれる26年五輪は、「今までと変わったタイプになるかもしれない」との見方を示した。
◇猪谷千春さん略歴
猪谷 千春さん(いがや・ちはる)アルペンスキー選手として、冬季五輪に52年から3大会連続出場。56年コルティナダンペッツォ大会アルペンスキー男子回転で銀メダルを獲得。冬季五輪で日本人初のメダリストとなる。82年に国際オリンピック委員会(IOC)委員に就き、05〜09年は副会長を務め、11年限りで委員を退任後は名誉委員。日本オリンピック委員会(JOC)理事、国際トライアスロン連合(現ワールドトライアスロン)副会長なども歴任した。米ダートマス大卒。93歳。国後島生まれ。
温暖化の影響により、冬季五輪の開催候補地が2040年までに10に減るとの研究結果もある。猪谷さんは前回北京五輪の会場で天然雪不足を実感したという。夏季の屋内競技の一部を冬季五輪に移す案も披露し、「スポーツの数は減らさず、少しでも平和運動をお手伝いできるようになれば最高だと思う。五輪は世界平和の構築に貢献するのが大義名分」と語った。
1956年コルティナダンペッツォ五輪のアルペンスキー男子回転で、日本勢として冬季初のメダルとなる銀を獲得。「急斜面でスピードが出た。ガリガリに凍ったコースが得意だったので、味方してくれた」と回想した。現在に至るまで、五輪のアルペンではそれが日本選手唯一の表彰台。思い出の地に70年後に戻る祭典を前に、「『後継ぎ』が現れてほしい」と奮起を促した。
バッハ会長の任期満了に伴って3月に行われるIOC会長選には、国際体操連盟会長の渡辺守成氏(65)ら7人が立候補している。IOC副会長を務めた経験を踏まえ、選挙戦では「普段から世界のスポーツ界で知名度を上げ、五輪運動に貢献すること」が重要とし、渡辺氏は「世界中で顔がよく知られている。十分に資格を持っている」と評価。次期会長の下で開かれる26年五輪は、「今までと変わったタイプになるかもしれない」との見方を示した。
◇猪谷千春さん略歴
猪谷 千春さん(いがや・ちはる)アルペンスキー選手として、冬季五輪に52年から3大会連続出場。56年コルティナダンペッツォ大会アルペンスキー男子回転で銀メダルを獲得。冬季五輪で日本人初のメダリストとなる。82年に国際オリンピック委員会(IOC)委員に就き、05〜09年は副会長を務め、11年限りで委員を退任後は名誉委員。日本オリンピック委員会(JOC)理事、国際トライアスロン連合(現ワールドトライアスロン)副会長なども歴任した。米ダートマス大卒。93歳。国後島生まれ。

インタビューに応じる猪谷千春さん=1月20日、東京都内