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輸出規制強化に戸惑い=国内の半導体材料メーカー

2019-07-01 19:05

政府は1日、韓国に対する半導体材料の輸出管理を強化すると発表した。対象3品目を生産する国内の関連企業には事前に明確な打診はなく「寝耳に水だ」(業界団体)などと戸惑いの声が一斉に上がった。規制は4日から適用されるため、各社とも情報収集を急いでいる。
対象3品目のうち、最も市場が大きいのは液状のものが多いレジスト(感光材)。基板上に塗って光を当てることで、半導体の回路パターンを転写するために使われ、JSR、東京応化工業、信越化学工業の3社が強い。
関係者によると、レジストのうち、主に規制対象となるのは、光源に「極端紫外線(EUV)」を用いる最先端のEUVレジストとその原料、関連技術で、輸出には事前の届け出が必要になる。EUVレジストで加工された半導体は、韓国サムスン電子が生産するスマートフォンの心臓部にも使われている。
大手の東京応化工業は「サプライチェーンへの影響を心配していた(中国通信機器最大手の)ファーウェイに対する制裁が今回緩和されただけに、落胆は大きい」(広報)と先行きに懸念を示した。ただ、EUVレジストは比較的生産量が少なく、韓国国内に生産拠点を持っていることもあり「影響は限定的」という。
半導体基板上で回路形成に不要な部分を溶かすフッ化水素の大手、森田化学工業(大阪市)は「事前の書類提出などに手間がかかることが予想されるが、輸出を継続したい」(担当部署)との姿勢を示した。業界関係者は「オープンな自由貿易を求めてきただけに、規制の強化は残念だ」と一様に不安をのぞかせている。
[時事通信社]

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