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日産、独立死守へ防衛策=取締役会、ルノーに参加制限

2019-06-25 23:02

日産自動車は、筆頭株主のフランス自動車大手ルノーと利害が対立するテーマを取締役会で採り上げる際、同社出身者が議論に参加することを制限する社内規定を導入することを決めた。ルノーは日産と経営を統合したい考えで、今後もさまざまな手段で揺さぶりをかけてくる公算が大きい。日産は防衛策を講じ、経営の独立性を死守する構え。
「ルノーの経営関与が強まることはないし、絶対にさせない」。日産の西川広人社長は25日の株主総会の質疑で、ルノー主導で経営統合が進むことを懸念する株主に力強く宣言した。
ルノーは今回、人事面で日産に要求を突き付け、受け入れられなければ株主総会で採決を棄権する方針を示した。なりふり構わない圧力に日産は譲歩し、ルノーから取締役として迎えるジャンドミニク・スナール会長ら2トップに、役員人事などを決める二つの委員会ポストも一つずつ提供した。
日産社内に足場を築いたルノーが、宿願である経営統合の実現に向け、主導権争いで攻勢に出るとの見方は根強い。株主からも「3年以内に日産は消滅するのではないか」と危ぶむ声が出た。
西川氏は総会で、ルノー出身者について「利害が対立する場合、かなり厳格に(取締役会の)議論から外れてもらう」と述べ、経営への介入を防ぐ考えを強調。同席したスナール氏は「(自分が)取締役を務める会社を攻撃することは全く考えていない」と語り、日産の経営を尊重する姿勢を見せた。
一方、日産はルノーと結んだ協定に基づき、同社側が経営に介入してきた場合、ルノー株を買い増すことができる。この協定について、スナール氏は12日のルノーの株主総会で「普通ではない」といら立ちを見せており、日仏で「顔」を使い分けている可能性もある。両社は今後、資本関係の見直しなどを議論する方針で、激しい駆け引きが予想される。
[時事通信社]

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