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日産・ルノー統合、再び焦点に=FCA白紙で

2019-06-06 23:15

欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)と仏ルノーの経営統合が白紙に戻り、日産自動車とルノー、三菱自動車の3社連合は現状が維持されることになった。ルノーの関心は一時的にFCAに向いていたが、再び日産との統合問題が焦点になる。日産は独立性を維持しつつ、連合を安定的に運営するという難題と改めて向き合うことになる。
ルノーとFCAが統合すれば、経営規模は日産を大きく上回る。日産の発言力が低下し、連合の主導権争いで不利になるのは避けられなかった。また、ルノーは日産と提携協定を結んでいるが、FCAとの統合後は効力が不透明になる。協定によると、ルノーが日産の経営に干渉すれば、日産はルノー株式を買い増すことができる。日産は独立性を守るための切り札を失いかねない。
危機感を募らせた日産は、ルノーとの関係見直しに言及した西川広人社長の談話を発表し、ルノー・FCAをけん制。5日のルノー取締役会では、日産が派遣した取締役2人が統合案の支持を保留したもようだ。西川社長は6日夜、東京都内で記者団に対し、「展開が速かったので、日産として利害得失を評価する時間が欲しいと申し上げた」と説明した。
また西川氏は今後の3社連合について、「アライアンスの間口を広げることに関しては将来もオープンだ」と述べ、他社の合流を排除しない姿勢も示した。
FCAの撤退で、日産にとっては懸案が一つ片付いた。ただ、昨年11月に日産前会長カルロス・ゴーン被告が失脚して以降、連合内ではごたごたが続いている。日産は業績回復を急いでいるが、混乱が収束しなければ本業への影響が拡大しかねない。
[時事通信社]

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