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役員報酬の透明性に関心=日産社長再任に反対意見も―株主総会が本格化

2019-06-12 18:51

3月期決算企業の株主総会が13日のトヨタ自動車から本格化する。日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告の事件もあり、役員報酬の情報開示に対して、株主の厳しい目が向けられている。日産の25日の総会では、米議決権行使助言会社が西川広人社長の取締役再任議案への反対を推奨。コーポレートガバナンス(企業統治)をめぐる株主の判断と企業側の対応も注目を集めそうだ。
役員報酬については、企業は今年から有価証券報告書に算出方法や決定過程を明示するよう義務付けられた。東証が昨年改訂した企業統治指針も客観性や透明性のある手続きで制度をつくって決定すべきだと規定した。大和総研の鈴木裕主任研究員は「経営者が(多額の報酬を得るために)暴走するのを防ぐ仕組みが必要だ」と指摘する。
27日の武田薬品工業の総会では、一般株主が、過去の過大投資などで巨額損失が発生した場合に、支払われた報酬を返還させる条項を定款に盛り込むよう提案している。
一方、企業統治でも投資家は改革加速を迫っており、企業は対応を急いでいる。
日産は、社外取締役が経営を監督する「指名委員会等設置会社」に移行する議案を総会に諮るが、筆頭株主のフランス自動車大手ルノーは同議案に対して棄権する意向だ。また機関投資家に影響力のある米議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は「ゴーン氏に密接に協力していた西川氏の再任は不適切だ」として、西川社長に「NO」を突き付けている。
大手住宅設備メーカーLIXILグループでは25日の総会に向け、トップ人事や取締役選任をめぐり新旧経営陣が泥仕合を繰り返している。不正融資問題が起きたスルガ銀行など不祥事企業でも、株主から経営陣の責任を問う声が上がるのは確実だ。
[時事通信社]

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