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英離脱、延期条件で温度差も=欧州議会選に影響懸念―10日にEU臨時首脳会議

2019-04-09 20:31

【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は10日の臨時首脳会議で、メイ英首相が要請した6月末までのEU離脱期限の再延期について是非を議論する。各国とも「合意なき離脱」は避けたい意向だが、5月下旬の欧州議会選挙に英国が参加する事態への懸念も根強く、延期条件の厳しさをめぐっては温度差も生じている。
アイルランドのバラッカー首相は8日、メイ首相が行き詰まり打開に向けて進める英与野党協議を踏まえ、「協議の結論を得る時間を与えるための延期は受け入れる」と表明した。メルケル独首相も「(合意なしの回避へ)最後まで戦う」と繰り返している。
EU内では、1年をめどに延期し、英国が離脱案を批准した段階で離脱可能とする案などが検討されている。ただ、打開策が見通せないままでの延期には慎重論も残る。
特にフランスは強硬姿勢で、総選挙や国民投票実施といった明確な理由がない限り認めるべきではないとの立場。6日にはルドリアン仏外相も「この状況を終わらせる時だ」とくぎを刺した。
再延期後、英国は5月22日までに離脱案を批准できなければ、欧州議会選に参加することになる。離脱する国が次期欧州委員長選びやEU予算決定などに関与することになり、「意思決定の自律性にリスクが生じる」(バルニエEU首席交渉官)と危惧する向きは少なくない。
今回の選挙では英離脱に伴い改選議席が751から705に減少。英国が持つ73議席のうち27議席は14カ国に分配される。英参加となれば、この27議席の扱いも課題となる。
メイ氏はEU残留中は「責任ある加盟国として誠実に協力する義務に従う」と主張しており、各国からは「(延期)決定は英国の『誠実な協力』の確約次第だ」(オランダのルッテ首相)といった声も出ている。
[時事通信社]

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