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日朝対話、慎重に探る=拉致進展見通せず―政府

2018-09-26 18:32

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が今月の南北首脳会談で「日本との対話」に言及したのを受け、日本政府は北朝鮮の出方を見極めつつ、首脳対話の機会を慎重に探る方針だ。日本人拉致問題の解決に向けた北朝鮮側の「本気度」について懐疑的な見方が強く、具体的な時期は見通せない。
「現時点で決まっていることは何もない」。菅義偉官房長官は26日の記者会見で、日朝首脳会談の可能性を問われ、慎重な受け答えに終始した。「行う以上は拉致問題の解決に資する会談にしなければならない」とも語った。
6月の米朝首脳会談を境に、安倍晋三首相は再三、正恩氏との直接対話に意欲を示している。こう着したままの拉致問題を打開するには、トップ交渉が不可欠との判断からだ。25日の国連総会の一般討論演説でも、正恩氏に対して「直接向き合う用意がある」と呼び掛けた。
もっとも、正恩氏は4月の南北首脳会談でも今回と同様、日本と対話の用意があると伝えている。日本側は「今回の発言が以前から踏み込んだようには見えない」(政府高官)と慎重姿勢を崩していない。水面下の折衝も停滞しているとみられ、北朝鮮側の真意を冷静に見定める考えだ。
日本側は、2度目の首脳会談が調整されている米朝の動きを注視している。当面、国連総会出席のため訪米した北朝鮮の李容浩外相が、ポンペオ米国務長官の会談呼び掛けに応じるかが焦点。日本外務省幹部は「日朝協議の環境が整うかどうかは、米朝協議の進展次第だ」と話している。
[時事通信社]

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