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北朝鮮、「経済強国」強調=米との対決姿勢薄れる―9日で建国70年

2018-09-08 17:28

【平壌、ソウル時事】北朝鮮では8日、建国70年に当たる9日に予定される軍事パレードや祝賀行事に備え、最終的な準備が行われた。平壌市内は北朝鮮が重視する「経済強国」を訴えるスローガンがあふれ、米国との対決姿勢は抑制。各国代表団も続々と平壌入りし、祝賀ムードが高まっている。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は4月、これまで掲げてきた核開発と経済建設を同時に進める「並進路線」を「国家核戦力」の達成を理由に転換し、経済建設に力を入れる方針を打ち出した。平壌市内では核開発を誇示するかつてのスローガンは姿を消し、「経済強国」など経済力の強化を訴えるスローガンが目立つ。
6月の史上初の米朝首脳会談以降、北朝鮮メディアは正恩氏が国内各地の工場や農場などを現地視察する様子を連日報道。時には視察先で内閣などの対応を強く批判し、人民の生活レベル向上に取り組む姿勢を強めてきた。
北朝鮮当局は8日、祝賀行事取材のために訪朝した外国記者団を平壌市内の化粧品工場に案内。正恩氏も視察に訪れた工場で、当局者は「化粧品を買い求める人が急激に増えてきた」と語った。同工場を記者団に公開したのは、「人民生活の向上」を進める正恩氏の路線が支持されていることを国外に訴える狙いがあるとみられる。
一方、朝鮮中央通信によれば、建国70年を祝うため、ロシアやキューバなど各国から100を超える代表団や団体が北朝鮮入りした。中国からは共産党序列3位の栗戦書全国人民代表大会(全人代)常務委員長(国会議長)が平壌入り。北朝鮮の招待を受け、日本からはアントニオ猪木参院議員が平壌に到着した。
北朝鮮は今年に入り、対話路線に転じた。各国から代表団を招くことで、外交環境の改善を強く印象付ける狙いとみられる。
[時事通信社]

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