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水産仲卸、初の500業者割れ=30年で半数以下に―豊洲市場

2018-10-13 05:09

「日本の台所」として11日に開場した東京・豊洲新市場(江東区)の水産仲卸が492業者となり、移転前の築地市場が開設された1935年以来、初めて500業者を割った。開設者の東京都などによると、仲卸業者の高齢化やスーパーの台頭などで減少傾向に歯止めがかからず、30年ほど前に比べて半数以下となった。
豊洲に移転した仲卸は、首都圏のスーパーや飲食店などに魚を供給する重要な役割を担っている。平成に入った1989年当時、仲卸は築地で1080業者だったが、高齢化に加えて後継者不足も深刻化。一方、スーパーなどが卸から直接魚を仕入れるケースが増えたほか、若者を中心とした魚離れもあり「魚が売れず、もうからない時代になった」(仲卸)と打ち明ける。
豊洲市場への移転に伴い、築地で廃業した仲卸の心境は複雑だ。長年にわたり高級すし店などにネタを卸していた高齢の元店主は「豊洲に行ってもこの先何年続けられるか分からない。移転で1千万円規模の設備投資はできない」と話し、信頼を寄せる仲卸に取引先を譲った。
築地市場で83年かけて培われてきた魚の目利きは今後、豊洲市場で営業する仲卸などに受け継がれていく。豊洲で店を構えた仲卸は「新市場の使い勝手などに一日でも早く慣れ、世界に誇れる新たな豊洲ブランドをつくっていきたい」と力を込める。
[時事通信社]

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