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顔を売って学んだ目利き=築地で仕入れ50年―山縣正全国すし連会長

2018-10-04 15:02

明治20年に創業、130年余り続く東京・日本橋のすし店「都寿司」の4代目店主で、全国すし商生活衛生同業組合連合会の会長を務める山縣正さん(70)に、築地市場との関わりや豊洲市場への移転に関する思いを聞いた。
―築地市場との関わりは。
4、5歳のころ、祖父や父に連れられて行った記憶がある。20歳で都寿司に入り、すぐに築地市場へ仕入れに行った。最初は勝手が分からず、アジを1キロ買うのに右往左往。何を決め手に買えばよいのか分からず、慣れるまで時間がかかった。
―築地の良いところは。
生の魚介を中心に豊富な食材がそろい、魚のプロが集まる日本一の魚市場だ。若い頃、値段を聞かずにマグロを買ったら、後ですごく高い金額を請求されて驚いたことがあった。それをきっかけに分からないことは何でも仲買人などに声をかけて聞くようになった。単に魚を買うのではなく、築地で自分の顔を売って学ぶことが目利きになるのだと感じている。
―豊洲移転をどう思うか。
築地は施設の面でもう限界。お世辞にもきれいとはいえない。築地で数年に一度行われる仲卸店の配置換えでも混乱するのだから、市場全体が移るとなれば想像以上の混乱だろう。仲間の中には豊洲に行かず、築地場外市場で仕入れるという店主もいる。移転直後は築地より買い出し人は減るかもしれないが、時間がたてば豊洲は必ず築地同様に繁栄していくだろう。
[時事通信社]

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