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築地解体で「ネズミ心配」=場外市場に1万匹?―都は駆除に自信

2018-10-05 05:36

築地市場(東京都中央区)の解体により、市場内にすみ着いたネズミが押し寄せるのを心配する声が周辺の飲食店から上がっている。行政が駆除を進めているが、総数の把握は難しく、効果は薄いとみる専門家もいる。
築地市場に隣接し、飲食店が軒を連ねる場外市場。夜の通りを歩くと、軒先に置かれた荷物の隙間からちょろちょろと顔を出す小動物が目に付く。
市場内にいるネズミの正確な数は分かっていないが、長年ネズミの生態を研究してきた「ねずみ駆除協議会」の矢部辰男会長(77)は、広さやエサとなる食材の豊富さから「場内には1万匹近くいるのでは」と話す。特に脅威になるのはドブネズミで、汚れた場所を歩き回るため感染症を媒介したり、かじった食材で食中毒が広まったりする危険があるという。
東京都は今年度、約3500万円を投じ、A4サイズの粘着シート4万枚や殺そ剤などを使って市場内のネズミの駆除を進めてきた。担当者は9月末までに計約1800匹を駆除したと説明。「見掛けていた場所でいなくなり、手応えを感じている」と自信を見せる。
しかし、矢部会長は「全体数からみればあまり意味がないのでは。閉鎖に伴い、移転しない場外市場にネズミが真っ先に押し寄せる恐れがある」と話す。場外の海鮮丼店で働く岡田真一さん(53)は「今でさえ多くてごみをあさられているのに、こっちに押し寄せたら大変だ」と心配する。
別の海鮮丼店で働く男性(52)は、店舗の隙間をふさぐなどの対策を取っているという。周辺には野良猫もいるが、男性は「東京の猫はネズミを捕れない。見ていると本能で飛び掛かるけど、逃げられちゃう」と苦笑した。
[時事通信社]

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