2024.01.04 19:35Nation

「着陸やり直し」交信なし 滑走路上の海保機に気付かずか―日航機と管制官・羽田衝突

 羽田空港(東京都大田区)で起きた日本航空と海上保安庁の航空機の衝突炎上事故で、管制官と日航機が着陸やり直しに関する交信を行っていなかったことが4日、国土交通省への取材で分かった。双方が滑走路上の海保機に気が付いていなかった可能性があり、運輸安全委員会などが詳しい経緯を調べている。
 事故は2日午後5時50分ごろ、C滑走路上で発生した。公表された交信記録によると、管制官は日航機に「着陸許可」を出す一方、海保機には滑走路への進入を許可しておらず、海保機が指示と異なり、滑走路に入ったことが判明している。
 国交省によると、滑走路上に別の航空機がいて、着陸の妨げになる場合は、管制官が再着陸を行うよう指示を出すという。
 管制官と日航機の交信は同日午後5時45分ごろの着陸許可に関するやりとりで終了しており、日航機も着陸やり直しを試みることはなかった。
 日航が乗務員への聞き取りを行った結果、機長らは「(海保機を)視認できなかった」と話したという。「衝突の直前に、一瞬何かが見えた」との証言もあり、事故直前まで海保機を認識できていなかった可能性がある。
 国交省は管制官の指示について「現状では適切だったと考えている」としている。
 運輸安全委は4日、日航の乗務員への聞き取り調査を開始。海保機からボイスレコーダーなどを回収しており、事故原因の究明を急ぐ。
 一方で事故当日、警視庁の任意の事情聴取に対し、海保機の機長が「いきなり(機体の)後ろが燃えた」という趣旨の話をしていたことも捜査関係者への取材で判明した。同庁は4日、滑走路の現場検証を終了。今後も事故機の検証を続けるとともに、けがをした乗客らから事情を聴くなどして、詳しい状況を調べる。
 事故では、日航機の乗客乗員379人全員が脱出し、うち15人が負傷。海保機は搭乗していた6人のうち5人が死亡し、脱出した機長も全身にやけどを負った。(2024/01/04-19:35)

2024.01.04 19:35Nation

No Attempt to Redo Landing before Haneda Collision


A Japan Airlines passenger jet did not communicate with an air traffic controller about starting landing operations over again before colliding with a Japan Coast Guard plane on a runway at Tokyo's Haneda Airport, transport ministry officials said Thursday.
   This suggests that both the crew of the jetliner and the air traffic controller were not aware of the coast guard plane on the runway.
   The collision occurred on the airport's Runway C at around 5:50 p.m. Tuesday.
   According to communication records released by the ministry, the JAL jet was cleared to land by the air traffic controller. The coast guard aircraft, however, proceeded onto the runway without permission from the air traffic controller.
   According to the ministry, if a plane on a runway might interfere with a landing, an air traffic controller will give instruction to the incoming aircraft to go around, or abort the landing and return to the landing queue.

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