自民に政治刷新本部　総裁直属、月内に改革案―規正法改正「必要なら提出」・岸田首相表明

　岸田文雄首相（自民党総裁）は４日、年頭記者会見を首相官邸で開き、自民派閥の政治資金規正法違反事件を踏まえ、総裁直属の機関として政治刷新本部（仮称）を来週立ち上げると表明した。政治改革に関し「１月中に中間的な取りまとめを行い、必要なら関連法案を（国会に）提出する」と述べた。
　首相は「政治への信頼回復こそ最大かつ最優先の課題だ」と強調。「私自身が党の先頭に立って、自民党の体質を刷新する取り組みを進める」と語った。派閥の現状に関し「カネやポストを求める場になっていたとの国民の疑念を深刻に受け止める」と述べ、改めて陳謝した。
　政治刷新本部の本部長には首相自身が就き、執行部を中心に若手議員や外部有識者も参加すると説明。「政治資金の透明性拡大や政策集団の在り方に関するルール作りを進める」と語った。派閥の政治資金パーティーに関し、党による監査や、パーティー券代の入金を原則銀行振り込みにする見直しに言及した。同本部の最高顧問には、首相経験者の菅義偉氏と麻生太郎副総裁を充てる考え。
　一方、政治資金規正法の改正については「透明性を高める議論の中で改正の議論もあり得る。国会で議論し、結論を得ていかなければならない」と述べた。
　首相は、賃上げと所得減税を合わせ、今夏に「国民所得の伸びが物価上昇を上回る状況を確実につくる」と語った。今年９月までの党総裁任期中の憲法改正実現に向けて「最大限努力したい。党派を超えた議論を加速していく」と表明。総裁選で再選を目指すか問われたが、「先送りできない課題に一意専心で取り組む。それ以外、それ以降のことは何も考えていない」と明言を避けた。（2024/01/04-21:17）

Japanese Prime Minister Fumio Kishida said Thursday that his ruling Liberal Democratic Party will set up a political reform task force next week, following a high-profile political funds scandal involving LDP factions.
   At his New Year's press conference on the day, Kishida, president of the LDP, said that the task force will report directly to him.
   Kishida said that the task force will compile an interim report on political reform by the end of this month, and that the party will submit a related bill to the Diet, Japan's parliament, if necessary.
   "Restoring public trust in politics is the top priority," he stressed.
   Kishida suggested that the party could audit its factions' fundraising parties and require them to use bank transfers, instead of cash, to make payments.