青葉被告に死刑求刑 検察側「類例なき放火殺人」―弁護側は無罪主張・京アニ公判結審
京都アニメーション第1スタジオが放火され、36人が死亡、32人が重軽傷を負った事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第22回公判が7日、京都地裁(増田啓祐裁判長)であり、検察側は「被害者数は日本の刑事裁判史上、突出して多い。類例なき放火殺人事件だ」と述べ、死刑を求刑した。
弁護側は最終弁論で改めて無罪を主張し、結審した。判決は来年1月25日。
青葉被告は起訴内容を認めており、刑事責任能力の有無や程度が最大の争点となった。
完全責任能力があったとする検察側は論告で「被告の妄想が動機形成に影響したが、限定的だ。極刑回避の事情にはならない」と強調。京アニへの筋違いの恨みが動機の本質で「理不尽そのもので、身勝手極まりない」と非難した。
また、強固な殺意に基づく計画的な犯行だったと指摘。全く落ち度のない被害者を「一瞬にして阿鼻(あび)叫喚の渦に巻き込んだ。非道極まりない」と指弾した。
被害者遺族の代理人弁護士も意見陳述し、「裁判員には重い判断を求めることになるが、死刑以外選択の余地はない」と述べた。
弁護側は最終弁論で、同被告は事件当時、重度の妄想性障害だったとし、「心神喪失として無罪か、心神耗弱として刑の減軽が行われるべきだ」と主張。責任能力が認められる場合でも絞首刑は残虐だとして「死刑を選択するべきではない」と訴えた。
青葉被告は最終意見陳述で、「この場で付け加えて話すことはございません」と述べた。(2023/12/07-17:30)
Prosecutors Seek Death Penalty for KyoAni Attacker
Japanese public prosecutors on Thursday sought the death penalty for Shinji Aoba, the suspect in a deadly arson attack on a Kyoto Animation Co. studio in 2019.
"This is an unprecedented mass arson murder case," the prosecution said during the 22nd hearing of the lay judge trial of Aoba at Kyoto District Court.
Aoba, 45, has admitted murder and other charges against him. The focus of the trial was on whether he was mentally competent to take criminal responsibility for the arson attack that left 36 people dead and 32 others injured.
The trial will be concluded after the final arguments by the defense side later on Thursday. The ruling will be handed down on Jan. 25 next year.
最新ニュース
-
反体制派、北部要衝へ進攻=政権軍と攻防激化―シリア
-
中国人記者の判決「不当」=米が声明、スパイ罪で
-
イスラエル軍、レバノン南部で再び空爆=ヒズボラ指導者「偉大な勝利」
-
米年末商戦が本格化=関税引き上げ、消費に影も
-
フィリピンに3Dスキャナー寄贈=「東南アジア拠点犯罪根絶を」―政府
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕