ミドリガメ、６月から放出禁止　飼育は可能、アメリカザリガニも―環境省

　アカミミガメ（ミドリガメ）とアメリカザリガニが６月１日から外来生物法に基づく「条件付き特定外来生物」に指定される。家庭でペットとして飼うことはできるが、生態系に悪影響を及ぼす恐れがあるため、野外に放したり逃がしたりすることは禁止される。違反すると最大で３年以下の懲役か、３００万円以下の罰金が科される。
　２種は北米原産の外来種。環境省の推計では、ペットとして人気が高いミドリガメは約１６０万匹、アメリカザリガニは約５４０万匹が国内で飼育されている。
　野外放出だけでなく飼育も禁止される「特定外来生物」と異なり、条件付き特定外来生物に指定されても、販売や頒布目的でなければ、飼育を続けることができる。ただ、家庭で飼う場合も注意が必要で、飼育ケースのふたを閉めなかったり、部屋の窓を開けっ放しにして逃げられたりした場合は、放出とみなされる可能性がある。
　同省が昨年１２月に設置した相談ダイヤルには、今年３月末までに１７４件の問い合わせがあった。「子どもがザリガニ釣りをしてもいいのか」「養殖はできるのか」といった内容で、同省は「野生のザリガニを捕獲するのは可能だが、持ち帰る際は最期まで飼育するように」「販売や頒布を目的にした養殖は許可が必要」と回答。相談が多いものはホームページに回答を掲載している。
　ミドリガメの寿命は２０～３０年。アメリカザリガニも飼育下では５年程度生きる可能性があるという。同省は「飼おうと思っている人は、最期まで飼い続けることができるかを考えてほしい」と呼び掛けている。（2023/05/21-07:06）

The Japanese government will ban the release into the wild of red-eared slider turtles and red swamp crayfish under the alien species law starting on June 1, to limit harm to the ecosystem in the country.
   Violators of the rule can be sentenced to up to three years in prison or fined up to 3 million yen.
   Although setting them free will be outlawed, it will remain legal to keep the two creatures as pets because they will be designated as "conditioned invasive alien species," not "invasive alien species" that can neither be released nor be kept as pets.
   Some 1.6 million red-eared sliders and about 5.4 million red swamp crayfish are being reared domestically, according to the Environment Ministry.
   After the designation, owners of the turtles and crayfish should make sure they take measures to prevent the alien species from escaping to avoid punishment for releasing them.