ボランティア不足深刻=「一日だけでも参加を」-台風19号復旧足かせ・宮城、福島
台風19号の被災地で、災害ボランティアの確保が課題となっている。上陸から3週間以上が経過したが、その間に再び大雨が降ったこともあり、人手不足で浸水による汚泥の撤去が終わらず、復旧が進まない地域も残る。関係者は「一日だけでも参加を」と呼び掛けている。
宮城県丸森町のボランティアセンターでは、2日までに全国各地から延べ約3200人のボランティアが集まり、水をかぶった家財の搬出や泥のかき出しなど約100件の住民の依頼を完了した。しかし、依頼はまだ300件以上残っているという。
同町金山地区で新聞販売店を経営する太田昭代さん(68)は、自宅兼店舗の敷地に土砂が流れ込み、機械設備などが使えなくなった。10月30日、ボランティアと共に片付けに追われた太田さんは「ボランティアは順番待ちで、2回目に来てもらうのに10日ほど待った。それでもまだ終わらない」と疲れ切った表情で話した。
センターでは、仙台駅や丸森駅発着のバスを用意するなど受け入れ態勢を強化。スタッフの信岡萌美さんは「多くの方に参加していただきたい」と切望する。
全国社会福祉協議会によると、今月3日時点で一定数のボランティアを必要としているのは、関東、東北の5県で計12市町村に上る。福島県社協によると、いわき市など被災地区があちこちに点在している自治体で、特に人手不足が深刻という。社協の担当者は「企業などの団体ボランティアと被災地のニーズマッチングをしたり、個人ボランティア用のバスを出したりしている」と説明した。
全社協全国ボランティア・市民活動振興センター長の高橋良太さんは「被災地が広域にわたり、報道が少ない地域や交通が不便な地域で人手不足となっている」と指摘。「場所によっては、年を越えてもニーズは続くだろう」と話している。(2019/11/05-07:17)
More Volunteers Needed in Areas Hit by Typhoon Hagibis
More than three weeks after Typhoon Hagibis wreaked havoc in Japan in mid-October, the pace of recovery is slow in some areas due to a lack of volunteer workers to help clear out mud from flood-hit homes.
Volunteer center staff in these areas are asking for more people to take part in volunteer activities, saying even one day is helpful.
The situation in many affected areas has been made worse by heavy rainfall in the same areas since the typhoon.
At the volunteer center in Marumori, Miyagi Prefecture, some 3,200 volunteer workers had come to help out from across the country by Saturday, completing around 100 requests for work from residents including moving out furniture and other household goods soaked by water and removing mud from homes.
But over 300 requests remain unattended.
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