ロシアとアゼルバイジャンが拘束合戦=プーチン政権の求心力低下反映か
ロシアと旧ソ連構成国アゼルバイジャンの関係が、急速に悪化している。発端は6月下旬、ロシア中部エカテリンブルクで20年以上前に起きた殺人事件を巡り、アゼルバイジャン系の約50人が拘束され、うち2人が死亡した騒動。アゼルバイジャン側は報復としてロシア国営メディアの記者らを拘束し、外交摩擦が激化しつつある。
背景には旧ソ連圏の盟主ロシアが隣国に牙をむいたウクライナ侵攻により、プーチン政権の求心力が低下したことがありそうだ。アゼルバイジャン国営テレビは、ロシアの「帝国主義」を公然と批判し始めた。
カスピ海沿岸の産油国アゼルバイジャンは、ロシアと比較的良好な関係を保ってきた。だが、ロシアで旧ソ連圏出身の労働移民らが不当な扱いを受けることが少なくない中、自国出身者の大量拘束にアリエフ政権は激怒。対抗して人質を取るかのように、ロシア国営通信社スプートニク記者らを「スパイ容疑」で、国内に滞在するロシア人IT技術者らを「麻薬密輸容疑」で拘束した。人数は10人超に上る。
アゼルバイジャンは、民族的に近い地域大国トルコが後ろ盾。ロシアが率いる軍事同盟や経済ブロックには非加盟だ。昨年12月、アゼルバイジャン航空機がロシア軍の「誤射」とみられる原因で墜落した際、アリエフ大統領は強気の姿勢で釈明を求め、プーチン大統領は「ロシア領空で悲劇的な事件が起きた」と「謝罪」した。
両国の亀裂に注目するのは、ウクライナのゼレンスキー大統領だ。今月1日、アリエフ氏と電話会談。アゼルバイジャンから人道支援を受けた経緯があり、対ロ「共同戦線」構築を狙ったとみられる。ロシアのペスコフ大統領報道官は「ウクライナが緊張を高めようとしている」と非難。ウクライナの動きに、神経をとがらせている。
[時事通信社]
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