根拠ある情報基に行動を=「7月大災害」、予知できず―トカラ地震で専門家

トカラ列島近海を震源とする群発地震が始まってから5日で2週間。「7月に日本で大きな災害が起こる」とのうわさが勢いを増して広まる中、専門家は「情報の根拠を確認して行動してほしい」と呼び掛けている。
東京大大学院の関谷直也教授(災害情報論)は、地震の予知には発生場所と時間、規模の3要素を特定する必要があり、現在の技術では困難だと説明する。「たとえ災害が起きたとしても、予言が当たったわけではない」と断じた。
うわさはSNSなどで取り上げられ、海外を中心に拡散。香港からの訪日客が減り、航空便が減るなど影響が出ていた中で群発地震が起き、拡大に拍車がかかったと分析する。
関谷教授によると、「ノストラダムスの大予言」に代表される科学的根拠に乏しい予言やうわさは、過去にも繰り返されてきた。地震関係では大阪で1970年代、「6月18日に全地球的に揺れる」などと書かれたビラがまかれたという。
こうした拡散の最大の要因は不安に駆られることだが、話題の一つとして面白がっているうちに広がった部分もあるのではないかと推測。「自分で情報を確認し、不確かなものは広めないことが重要だ」と訴えた。
気象庁も記者会見で「何月何日に地震が起きると特定したものは全てデマだ」とうわさを強く否定した。関谷教授は「リスクが常にあることを知り、普段から災害に備えてほしい」と求めた。
[時事通信社]
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