2025-06-23 19:10経済

万博リング保存、結論持ち越し=8月末までの合意目指す―検討会

記者団の取材に応じる吉村洋文大阪府知事=23日、大阪市此花区
記者団の取材に応じる吉村洋文大阪府知事=23日、大阪市此花区

 日本国際博覧会協会は23日、大阪・関西万博の会場シンボル「大屋根リング」について、閉幕後の活用方法を話し合う検討会を大阪府・市、経済界と開いた。協会は当初、同日の理事会で具体策を正式決定する方針だったが、検討会では結論を持ち越し、8月末までの合意を目指して引き続き協議することになった。
 リングを巡っては、閉幕後に一部を会場跡地に残す方向でおおむね一致。検討会は、北東の200メートルか海側の350メートルを「人が上れる形」で保存するための方法を議論している。
 この日の会合では、原形に近い状態の「建築物」として残す案に加え、屋根部分のみを「準用工作物(物見塔)」として残す案も可能であると確認。物見塔とする場合、リングの下の部分は使えなくなるが、新たな防火対策が不要で、コストが抑えられる。
 大阪府の吉村洋文知事は検討会終了後、記者団の取材に応じ、「運用方法を考えても観光地にある展望台と同じ扱いの物見塔が現実的だ」と述べ、物見塔案が有力との見方を示した。協会の十倉雅和会長は記者会見で、「人が上って歩ける形で残すということで皆で知恵を絞っている」と話した。 
[時事通信社]

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