米、軍事介入を本格検討=トランプ氏は「無条件降伏」要求―イラン指導者「屈しない」
【ワシントン、イスタンブール時事】トランプ米大統領は17日、ホワイトハウスで国家安全保障会議(NSC)の会合を開き、イスラエルと交戦するイランへの軍事介入について本格的検討に着手した。空爆の可能性をちらつかせる米国に対し、イランは中東地域の米軍基地にミサイルで反撃する構えで、紛争拡大の懸念が強まっている。トランプ氏は18日、記者団に対し、イラン攻撃について「やるかもしれないし、やらないかもしれない。誰も分からない」と述べた。
トランプ氏は17日、自身のSNSに「無条件降伏!」「イラン上空を全面的に制圧した」と投稿した。同氏はイラン中部フォルドゥの地下深くに設置されているウラン濃縮施設を、米軍の地下貫通型爆弾「バンカーバスター」で攻撃することも検討中とされる。
ホワイトハウス地下のシチュエーションルーム(作戦司令室)で行われたNSC会合には、バンス副大統領、ルビオ国務長官、ウィトコフ中東担当特使らが出席したもようだ。交渉を通じイランに核開発を完全放棄させる外交的解決のほか、軍事的な選択肢を協議したとみられる。トランプ氏はイスラエルのネタニヤフ首相とも電話会談し、検討内容を共有した可能性がある。
イランの最高指導者ハメネイ師は18日公表されたメッセージで、「イランやその歴史を知る賢明な人間は、脅すような言葉は使わない」とトランプ氏を非難。米国が軍事介入すれば「取り返しのつかない被害を招く」とけん制し、「戦争に断固立ち向かい、決して屈しない」と主張した。
イスラエル軍の18日の声明では、戦闘機50機以上が首都テヘラン一帯で、ウラン濃縮用の遠心分離機の関連施設やミサイル製造施設を空爆。地元メディアによれば、軍報道官は13日の交戦開始後に1100以上の標的を攻撃したと述べた。
一方、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は17日、イランが米国の介入に備え、米軍基地に反撃する態勢を整えていると報じた。バーレーンには米海軍第5艦隊の司令部、カタールには中東最大の米空軍基地があり、約4万人が中東地域に展開している。
圧力を強化するトランプ氏だが、17日にはハメネイ師を「少なくとも今は排除(殺害)しない」と述べ、体制転換を否定しないネタニヤフ氏の最強硬路線とは一線を画している。トランプ氏はバンス氏やウィトコフ氏を派遣し、イランと協議させる可能性も示唆している。
[時事通信社]
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