トランプ氏の移民取り締まりにLAのセレブらが異議
【ロサンゼルスAFP=時事】ドナルド・トランプ大統領の移民政策に対する抗議が全米に広がり、ロサンゼルスなどで軍の支援を受けた取り締まりが行われる中、こうした手法や、その推進力となっている「不寛容な考え方」にセレブたちが声を上げている。≪写真は、米カリフォルニア州ロサンゼルスの市庁舎前で、移民取り締まりに抗議する人≫
多くの人々が指摘しているのが、危険な犯罪者を逮捕するというトランプ氏の主張と、実際に行われている家宅捜索との乖離(かいり)だ。こうした家宅捜索で標的にされているのは、日雇い労働者や工場労働者とみられる。
ロサンゼルス出身のリアリティー番組のスター、キム・カーダシアンさんはSNSで、「移民・税関捜査局(ICE)は、この国の安全を維持し、凶悪犯を排除するために存在すると言われている。素晴らしいことだ」「だが、罪のない、勤勉な人々が非人道的な方法で家族から引き裂かれるのを目にしたら、私たちは声を上げなければならない」と主張。
「ロサンゼルスで育った私は、移民がこの街にどれほど浸透しているかを目にしてきた。彼らは私たちの隣人、友人、クラスメート、仕事仲間、そして家族だ」とし、「政治的にどの立場であろうと、私たちの地域社会が移民の貢献によって繁栄しているのは明らかだ」と訴えた。
ラッパーのドーチーさんは、BETアワードで最優秀女性ヒップホップアーティスト賞を受賞した際、「法と秩序という名目で、私たちのコミュニティーに恐怖と混乱をもたらす容赦ない攻撃が行われ、トランプ大統領は軍事力で抗議を阻止している」とスピーチ。
「私たちは誰もが、恐怖ではなく希望の中で生きる価値がある」と訴えた。
■おおむね平和的なデモとの溝
トランプ氏が、ロサンゼルスは火の手が上がり、この世の終わりのような状態にあるとのイメージを打ち出しているのに対し、広大で多様性に富む同市では、ダウンタウンの一部地区のみで抗議活動がおおむね平和的に行われている現実との溝を指摘する声もある。
深夜トーク番組の司会者でコメディアンのジミー・キンメルさんは、「この世の終わりなんてとんでもない。今まさにディズニーとピクサーの映画『星つなぎのエリオ』のプレミア上映が行われているんだが、エイリアンの映画だ。トランプには言わないでくれ。グリーンベレー(米陸軍特殊部隊)まで送り込んでくるかもしれないから」と皮肉った。
グラミー賞とアカデミー賞を受賞したミュージシャンでプロデューサーのフィニアスさんは、ロサンゼルス出身で、妹ビリー・アイリッシュさんとの楽曲制作でも知られる。
抗議活動で高圧的な警察の対応に巻き込まれたとし、「ダウンタウンでとても平和な抗議デモが行われていた際に、(警察は)問答無用で催涙ガスを使用していた。扇動しているのは彼らだ」とインスタグラムに投稿している。
ドラマ「デスパレートな妻たち」の俳優エヴァ・ロンゴリアさんは、家宅捜索は「非米国的」だと非難。
「本当に非人道的で、見るのがつらく、遠くから目にするのもつらい」とインスタグラムに書き込んでいる。
また、抗議デモが起きているのは、「長年、私たちのコミュニティーの一員として暮らし、法を順守し、納税している移民に対する適正な手続きが欠けているため」との見方を示している。【翻訳編集AFPBBNews】
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