5月の中国の対米輸出、3割減=レアアース落ち込む―貿易戦争の影響鮮明に

【北京時事】中国税関総署が9日発表した5月の貿易統計によると、対米輸出は前年同月比34.5%減の288億ドル(約4兆2000億円)だった。落ち込みは4月の21.0%から拡大した。輸入も18.1%減の108億ドル(約1兆6000億円)と3カ月連続でマイナスとなり、貿易戦争の影響が鮮明になった。
米中両国は4月、高関税をかけ合う貿易戦争をエスカレートさせた。5月にはスイスで閣僚級協議を行い、互いに関税を大幅に引き下げることで合意。これを受けて双方の貿易は回復しつつあるとみられるものの、比較的好調だった前年の水準には届かなかった。
全体の輸出は4.8%増の3161億ドル(約45兆6000億円)だった。一方、4月に輸出管理を強めたレアアース(希土類)は48.3%減とほぼ半減。携帯電話や家電も前年割れとなった。
輸入は3.4%減の2129億ドル(約30兆7000億円)。輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は1032億ドル(約14兆9000億円)に膨らんだ。
米国向け迂回(うかい)貿易の拠点になっているとされる東南アジア諸国連合(ASEAN)向けの輸出は14.8%増と好調を維持。アフリカやカナダ向けも2桁増だった。対米関係の悪化を見据え、政府主導で進められてきた輸出先多角化の取り組みが奏功したもようだ。
対日輸出は6.2%増、輸入は0.8%減。ロシアへの輸出は10.8%減、輸入は10.5%減といずれも2桁のマイナスだった。
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