対北朝鮮で「融和」警戒=早期の日韓会談、首相意欲
日本政府は、韓国の李在明大統領の対北朝鮮姿勢に警戒を強めている。選挙戦で対話重視を訴えた李氏が融和路線にかじを切れば、抑止力・対処力を強化してきた日米韓3カ国の連携が揺らぎかねない。石破茂首相は早期に首脳会談を行い、認識を共有したい考えだ。
首相は4日、首相官邸で記者団の取材に応じ、李氏の大統領就任に祝意を示した。その上で「日韓首脳会談はなるべく早急に行う方が良い」と表明。日韓がいずれも米国と同盟関係にあることを踏まえ、「李氏との間で日韓、日米韓の協力を活発化させたい」と述べた。
中国が覇権主義的な動きを強め、北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返すなど、東アジアの安全保障環境は厳しさを増している。日本側は、関係改善に積極的だった尹錫悦前大統領との間で日韓、日米韓の安保協力を強化。政権交代しても方針が変わらないよう、枠組みの「制度化」を図ってきた。
李氏は4日の就任式で演説し、米韓同盟を土台に日米韓協力を強化する意向を示した。ただ、過去に「日本は敵性国家」などと発言したこともあり、日本側で額面通りに受け取る向きは少ない。
外務省筋は「現時点の李氏の発言に安心するのは早計だ」と指摘。首相周辺は「本当に日米韓を重視するか分からない」と身構える。
李氏は演説で、北朝鮮について「対話を通じて朝鮮半島の平和を構築する」と述べ、強硬路線の尹政権と一線を画す考えも強調した。実際に対話へ踏み出せば、厳しい姿勢で臨む日米との関係にひずみが生じるのは必至。日本政府関係者は「韓国が日米韓の枠組みから離れていく展開はあり得る」との見方を示した。
[時事通信社]
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