昇進機運、自身の手で=大の里、冷静さ際立つ―大相撲夏場所

今場所、最も危ない相撲だった。大の里は若隆景を突き放せず、もろ差しを許して攻め込まれる。それでも、相手の肩越しに取った右上手一本でこらえ、土俵際で体を入れ替えて寄り倒し。「流れの中でいけた」。冷静さが際立つ取り口だった。
得意の右を差せなくても、浮足立つことはない。肩につけられた相手の頭をとっさに左でずらし、力を分散させる技術も見事。若隆景には初対戦から2連敗を喫した後、これで3連勝。当初は苦手と思われたが、克服しつつある。番付の頂点を目指す上で大きいだろう。
ただ一人の土つかず。本人は「集中して」と繰り返すばかりでも、日に日に横綱昇進の機運は高まっている。「自分のゾーンに入っている。注目されている中で勝てるのは、上に上がるためにいいこと」とは八角理事長(元横綱北勝海)。綱とりの重圧は感じられない。
残り4日。「また集中し直す」との落ち着いた口ぶりには貫禄が漂う。上位戦が待ち受けているとはいえ、このまま突き進みそうな雰囲気も。場所前に明かした「(昇進は)棚からぼた餅だと思って頑張る」との心構えとは裏腹に、自身の手で風を吹かせつつある。
[時事通信社]
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