旧軍細菌戦部隊の名簿公開=研究者、実態解明に期待―国立公文書館

戦時中の旧日本陸軍による細菌戦部隊のうち、中国・南京などを拠点とした部隊の名簿が21日までに、国立公文書館(東京都千代田区)から研究者に公開された。中国で細菌兵器開発や人体実験を行った部隊としては関東軍防疫給水部(731部隊)が知られるが、ほかの部隊は活動に謎も多く、研究者は実態解明に期待を寄せている。
公開されたのは、南京に設置された中支那防疫給水部(1644部隊)と、中国・広州を拠点とした南支那防疫給水部(8604部隊)などの名簿。国立公文書館によると、両部隊の名簿は2024年度に厚生労働省から同館に移管されており、滋賀医科大の西山勝夫名誉教授(83)が今春に利用申請していた。
名簿は1945年の「留守名簿」で、所属隊員の名前や本籍、留守宅情報、階級などが記されている。1644部隊は2000人前後、8604部隊は約850人の隊員が載っており、全隊員を網羅しているとみられるという。
731部隊は旧満州(中国東北部)のハルビン郊外に本部が置かれ、ペスト菌などを使った細菌兵器を研究していたとされる。公開された1644部隊の名簿には、731部隊から異動してきた隊員も確認されたという。西山名誉教授は名簿公開について「実態解明への新たな一歩となるのでは」と話している。
[時事通信社]
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