2025-05-20 08:05スポーツ

58歳、情熱消えず=女子単2回戦進出のチリ選手―世界卓球

卓球の世界選手権、女子シングルス1回戦を終え、取材に応じるジーイン・ゼン=18日、ドーハ近郊ルサイル
卓球の世界選手権、女子シングルス1回戦を終え、取材に応じるジーイン・ゼン=18日、ドーハ近郊ルサイル

 【ドーハ時事】ドーハなどで開催されている卓球の世界選手権で、58歳のジーイン・ゼン(チリ)が女子シングルス2回戦に進出した。36年前に中国から地球の裏側のチリに渡り、ブランクを経て競技に再挑戦している大ベテラン。「卓球が大好き。人生を通じて、もっともっと試合がしたい」と、今も変わらぬ情熱を口にする。
 ゆったりとした構えから、時折鋭い打球を繰り出すカットマン。1回戦では開催地カタールの十代選手にストレート勝ち。19日の2回戦で世界ランキング13位の選手に敗れたものの、堂々の戦いぶりで注目を集めた。
 幼い頃に競技を始め、強豪の中国で強化選手として活動。その後、卓球の指導者として招かれ、1989年にチリに渡った。一時は選手としてもプレーしたが引退。約20年後、「自分のために使える時間ができて、またやってみたくなった」と、再び本格的にラケットを振るようになった。
 流ちょうなスペイン語を話し、「タニア」という愛称も持つ。昨年のパリ五輪は予選を勝ち抜いて出場。競技への熱い思いは冷めない。「チリには若く才能のある選手がたくさんいる。彼らの背中を押し、この国で卓球をもっと広めたい」。優しいまなざしで語った。
[時事通信社]

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