離陸1分後に高度失ったか=旋回中、機影消失の数十秒前―救難信号確認されず・空自機墜落

航空自衛隊の練習機「T4」が愛知県犬山市の入鹿池に墜落した事故で、同機が離陸の約1分後、旋回して上昇していく中で高度を失い、その数十秒後に機影がレーダーから消えていたことが15日、分かった。空自トップの内倉浩昭航空幕僚長が定例会見で明らかにした。
内倉幕僚長によると、事故機は新田原基地(宮崎県新富町)に向かうため、14日午後3時6分に小牧基地(愛知県小牧市)から北に向けて離陸。約1分間は空港の管制官と通常通りの交信をしていた。
その後、地上から約5000メートルまで上昇する計画だったが、約1400メートルで高度を失い、その数十秒後の同8分ごろ、基地の北東約13キロの犬山市付近上空でレーダーから機影が消えたという。
パイロットが緊急脱出する際、自動的に発信される救難信号が確認されなかったことも判明。管制官との交信でも異常を知らせるやりとりはなかった。
空自は15日、行方不明となっている隊員はいずれも第5航空団(宮崎県)所属の井岡拓路1等空尉(31)と網谷奨太2等空尉(29)と明らかにした。総飛行時間は井岡1尉が約1170時間のベテランで、網谷2尉は約480時間だった。どちらが操縦していたかは確認中としている。
空自によると、事故機には飛行データを記録するフライトデータレコーダー(FDR)が搭載されていなかった。自衛隊は調査委員会を設置し、事故当時の詳しい状況を調べる方針だが、FDRがないため調査が難航する可能性もある。
自衛隊は同日、ヘリコプター3機や航空機2機などを投入し、約240人態勢で現場周辺を捜索。新たに座席シートや酸素ボトルとみられる物などを発見した。
[時事通信社]
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