2025-05-15 15:22World eye

米強制送還で親から引き離された2歳少女、ベネズエラに帰国

【カラカスAFP=時事】米国から両親が強制送還され、自身は里親に預けられていたベネズエラの2歳の少女が14日、本国に戻され、母親との再会を果たした。同国では、幼児を両親から引き離す行為は「誘拐」だと強い反発が起きていたが、ニコラス・マドゥロ大統領は「人道的」な措置だとして、トランプ米政権に珍しく謝意を表した。≪写真は、ベネズエラの首都カラカスの大統領宮殿で、ニコラス・マドゥロ大統領〈右〉と面会するマイケリス・アントネジャ・エスピノサ・ベルナルちゃんと母親のヨレリス・ベルナルさん〈中央〉≫
 「ようこそ、マイケリス」─。国営テレビは、226人のベネズエラ移民を乗せた強制送還便で到着した少女、マイケリス・アントネジャ・エスピノサ・ベルナルちゃんを抱きかかえた大統領夫人のシリア・フローレスさんが、こう呼びかけたと伝えた。
 母親のヨレリス・ベルナルさんは空港には出向かなかったが、大統領宮殿で娘と再会した。
 マドゥロ大統領は、「トランプ政権とはこれまで立場の違いがあり、これからもあるだろう」としながら、マイケリスちゃんを返してくれたことは「深く人道的な正義の行為」だとたたえた。
 母親のベルナルさんは、2024年5月に米国に不法入国した後、当局に自首した際、自身と夫はマイケリスちゃんと引き離されたと話している。
 米国土安全保障省は、マイケリスちゃんを里親に預けた理由について、両親はベネズエラの犯罪組織「トレン・デ・アラグア」のメンバーであり、保護する必要があったためとしている。
 ベネズエラ当局によると、父親は、エルサルバドルの悪名高い「テロリスト拘禁センター(CECOT)」に移送されている。【翻訳編集AFPBBNews】

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