追加関税115%引き下げ=緊張緩和、交渉本格化へ―米中
【ワシントン、北京時事】米中両政府は14日、互いにかけ合ってきた追加関税を115%ずつ引き下げた。米国の対中追加関税は145%から30%に、中国の報復関税は125%から10%になった。米中間の緊張が高まり、貿易が事実上ストップした状態はひとまず改善する。
今後、さらなる関税の引き下げや米国の対中貿易赤字の削減に向けた協議が本格化する見通し。トランプ米大統領は、中国の習近平国家主席との電話会談にも意欲をみせている。
10、11両日にスイスで開いた米中協議での合意に基づく措置となる。米国は、段階的に引き上げていた中国への相互関税を当初の34%に戻し、そのうち24%の適用を90日間停止。中国も同様に報復関税を34%まで引き下げ、24%分の適用を一時停止した。
米国が、合成麻薬の米国内流入対策の不備を理由に課した20%の対中追加関税は継続。これへの中国の対抗関税も維持される。米国による自動車や鉄鋼・アルミニウムなど分野別の追加関税は停止の対象外とした。
米ブルームバーグ通信によると、中国は米ボーイング製航空機の受け入れを禁じる措置を解除した。12日の米中共同声明では、中国は相互関税が発表された4月2日以降に打ち出した非関税の対抗措置について、一時停止したり撤回したりするとしていた。
一方、中国外務省の林剣副報道局長は14日の記者会見で、合成麻薬を理由とする米国の対中関税を「不当だ」と改めて非難。商務省も鉱物資源の輸出規制を正当化する談話を発表した。米国が期待するとされる希土類(レアアース)の輸出制限緩和に否定的な姿勢を示した可能性があり、両国の緊張緩和が順調に進むかは予断を許さない。
[時事通信社]
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