ハリウッドスターら、ガザ「ジェノサイド」を非難 カンヌ映画祭前日に
【カンヌAFP=時事】第78回カンヌ国際映画祭の開幕前日の12日、ハリウッドスターら映画界の350人以上が公開書簡でパレスチナ自治区ガザ地区での「ジェノサイド(集団殺害)」を非難した。俳優のリチャード・ギアさん、スーザン・サランドンさんらも書簡に署名している。≪写真は、フランス南部カンヌで、カンヌ国際映画祭のロゴの前を歩く歩行者≫
複数の親パレスチナ活動家団体が発起し、仏紙リベラシオンと米娯楽誌バラエティ誌に掲載された書簡は、「ガザでジェノサイドが起きている間、私たちは沈黙を続けることはできない」と強調。ガザのフォトジャーナリスト、ファティマ・ハスナ氏(25)がイスラエルの攻撃で亡くなったことを糾弾している。
イランのセピデ・ファルシ監督がハスナ氏を取り上げたドキュメンタリー映画「Put Your Soul on Your Hand and Walk」は、15日にカンヌで初上映される。
先月、同作が「アシッド(ACID)」部門への出品作として発表された翌日、ハスナ氏はガザ北部にある自宅でイスラエルの空爆を受け、親族10人と共に亡くなった。
ファルシ監督は、自身の映画の影響を歓迎する一方、カンヌ映画祭の主催者に対し、ガザへの爆撃を続けるイスラエルを非難するよう求めた。
AFPに対し、「声明を出す必要がある」と訴え、「『映画祭は政治的なものではない』と言うのはばかげている」と話した。
書簡にはこの他、『オール・アバウト・マイ・マザー』でカンヌ映画祭で監督賞を受賞したスペインのペドロ・アルモドバル監督や、『逆転のトライアングル』などで最高賞のパルム・ドールを受賞したリューベン・オストルンド監督、アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所をテーマにした『関心領域』でアカデミー賞の国際長編映画賞を受賞したユダヤ系英国のジョナサン・グレイザー監督、米国のスター、マーク・ラファロさん、スペイン人俳優のハビエル・バルデムさんらも名を連ねている。
今年の審査委員長を務める俳優のジュリエット・ビノシュさんは当初、署名に加わっていると発起人が述べていたが、広報担当者はAFPに対し、ビノシュさんは署名運動の内容を支持しておらず、リベラシオン紙に名前は掲載されなかったと明らかにした。
今年の映画祭では「ウクライナ・デー」のプログラムも予定され、ロシアによるウクライナ侵攻による荒廃を描いた3本の映画が上映される。
一方、ドナルド・トランプ米大統領を米映画界で最も辛らつに批判してきた一人、ロバート・デ・ニーロさんは、開幕当日に映画界への貢献をたたえる「名誉パルムドール」を受賞することになっている。
トランプ氏は今月、「外国で制作された」映画に100%の関税をかける方針を発表し、カンヌでも話題になっている。【翻訳編集AFPBBNews】
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