米に造船分野の協力提案=関税交渉のカードに―日本政府

トランプ米政権の関税措置見直しに向けた日米交渉で、日本側が造船分野の対米協力を提案していることが12日、分かった。同政権は、造船分野で圧倒的なシェアを持つ中国に対抗するため、米国の造船産業の復活を掲げている。日本が技術面の支援を行うことで、自動車関税などで譲歩を引き出す交渉カードとする狙いがある。
2024年版の国土交通白書によると、23年の世界各国の新造船建造シェアは、中国が48.9%と突出。韓国が28.5%、日本が15.6%と続く。かつては造船大国だった米国は大きく後れを取っている。
米国は、造船産業の衰退が安全保障面などに悪影響を及ぼす事態を懸念。同盟国である日本や韓国と協力し、造船産業の再構築を急ぐ方針だ。今年4月には、造船といった海事産業の復活に向けた大統領令を出した。
日本は建造能力では中国に及ばないものの、北極圏の航行に必要な砕氷船などでは高い技術力を誇る。2月の日米首脳会談でまとめた共同声明には、「海洋を含む日米の防衛産業力を強化する共同生産、開発、維持整備」などを対象に、両国間の協力を強化することを盛り込んでいた。
日米は今月中旬以降、3回目となる閣僚級の関税交渉を開く。一連の関税措置撤廃を求める日本に対し、米側は自動車や鉄鋼への追加関税は協議の対象外との姿勢を崩しておらず、両国の隔たりは依然として大きい。日本側は、造船分野での協力もてこに打開を目指す考えで、どのような貢献が可能かメーカーから意見聴取している。
[時事通信社]
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