「核なき世界」追求続けて=新教皇の選出受け―広島・長崎

原爆投下から8月で80年を迎える中、新たなローマ教皇が選出された。4月に死去したフランシスコ教皇は2019年に広島・長崎を訪れ核兵器廃絶を訴えており、被爆地からは9日、後任のレオ14世(69)に対しても、核廃絶の実現に強い期待が寄せられた。
フランシスコ教皇が同年11月に広島を訪れた際に被爆者代表として体験を証言した梶本淑子さん(94)=広島市西区=は「前教皇は原爆に強く反対してくれた。新教皇も遺志を継いで核廃絶に取り組んでほしい」と求めた上で「実際に広島を訪れ、原爆の悲惨さを知って」と訴えた。
原爆投下後、放射性物質を含む「黒い雨」を浴びた野菜を食べて育った笹木結子さん(88)=同=は「原爆であれだけの人が亡くなり、世界では今もロシアによるウクライナ侵攻などが続く。新教皇にはぜひ世界平和を実現してほしい」と語った。
広島県原爆被害者団体協議会(県被団協)の箕牧智之理事長(83)は「平和を一番に考え、核兵器のない世界を目指してほしい」と期待を寄せた。もう一つの県被団協の佐久間邦彦理事長(80)は「いつ核兵器が使われるか分からない情勢の中、世界平和を考え、命を大事にする教皇であってほしい」と述べた。
長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(84)は「被爆者の願いは『やられたらやり返す』ではなく、『二度と同じ苦しみを味わわせたくない』ということだ。核兵器廃絶の路線を歩み続けてほしい」と述べた上で、新教皇が世界平和の橋渡し役を担うことに期待感を示した。
[時事通信社]
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