2025-04-30 19:23World eye

トランプ政権再発足100日、支持者の信頼揺らがず

【ワシントンAFP=時事】ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスに復帰してから、4月29日で100日となった。≪写真は選挙集会で入場を待つドナルド・トランプ氏の支持者。バージニア州リッチモンドにて≫
 トランプ氏は第2次政権発足直後から、政府機関の支出や人員削減といった施策を打ち出している他、貿易戦争の開始や移民取り締まりをめぐる司法当局との対決など、その動きは目まぐるしい。
 復帰以降、トランプ氏の支持率は低下しているが、支持者たちは全く気にする様子を見せていない。
 就任から100日間の混乱にもかかわらず、なぜこの型破りな富豪を支持し続けるのか、トランプ氏に投票した5人の米国人にその理由を聞いた。
 ■経済は「最終的にうまくいく」
 元機械工のフランク・トゥオティさん(72)、ニューハンプシャー州
 「これまでのところ、彼(トランプ氏)の仕事には非常に満足している。関税政策には少し心配があるが、最終的にはうまくいくと思う」
 「彼は多くの国と交渉しており、金銭やビジネスに熟知している」
 だが、トゥオティさんは少数派かもしれない。最近の米FOXニュースの調査では、56%がトランプ氏の経済政策に不満を持っていると回答した。
 トゥオティさん自身も、株式市場の変動で退職金の投資に損失が出ているという。
 ■ウクライナ問題では「苦戦」
 6人の子どもがいるジェーン・シスクさん(63)、バージニア州
 トランプ氏の政治を「すべて支持する」と語るシスクさんだが、公約だったウクライナ紛争の終結では苦戦を強いられていると認める。
 「非常に頑固な2人の指導者がいて、戦争を終わらせるためには何かを譲ることなく戦っている。トランプ氏とJ・D・バンス氏(副大統領)はできる限り努力していると思う」
 「トランプ氏は取引の達人だが、この取引をまとめるのは簡単ではない」
 ■関税「気にしない」
 ワイン販売店経営、カレン・マイナーさん(57)、ネバダ州
 マイナーさんが経営するワイン販売店の商品はほとんどが輸入品で、激化する貿易戦争の影響を受ける可能性がある。だが、現時点ではまだ気にしていない様子だ。
 「まだ影響を算出できる段階ではない。今後、関税がどうなるかまだ分からないから」とマイナーさん。「国産ワインを調達することもできる」
 ニューヨーク・タイムズとシエナ大学の最新調査によると、トランプ氏の支持者で現在の方針に不満を持つと答えた人はわずか9%にとどまるが、マイナーさんは「トランプ氏は非常に聡明な人物で、自らの行動についてしっかりと把握している」と言う。
 ■移民政策「全面的に支持」
 元教師、クリスティ・エドワーズさん(54)、ノースカロライナ州
 エドワーズさんは特に移民政策においてトランプ氏を全面的に支持している。不法移民の強制送還については裁判所が繰り返し異議を唱えているが、エドワーズさんは不法移民が「米国に必要ない人々」だと考えている。
 「トランプ氏は犯罪者を追放しているだけで、問題を起こしていない人々を追い出しているわけではない」
 「公的資金を移民のために支出することには反対だ。特に私たち労働者が全ての負担を背負わされているのだから」
 ■「これからどう変わっていくか」
 ザック・クラインさん(22)、ペンシルベニア州ヨーク
 クラインさんは、トランプ氏の政権復帰によって、すでにいくつかの変化が生じていると話す。南部国境での越境者数の減少は「非常に爽快だ」と一例を挙げた。
 「ただ、大きな変化が起きているものはまだ少ない。今後、どう変わっていくのかを見てみたい」
 特にトランプ氏の公約の中でも、水圧破砕法(フラッキング)の許可や「政府内に蔓延する無駄の大幅な削減」には期待をしているという。
 「まだ100日だし、様子見といったところだ」【翻訳編集AFPBBNews】

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