泊原発3号機、事実上「合格」=審査書案を了承、申請から12年―再稼働見通せず・規制委

原子力規制委員会は30日、北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)について、再稼働の前提となる新規制基準に「適合している」とした審査書案を了承した。「事実上の合格」で、一般からの意見募集などを経て今夏にも正式決定される見通し。
ただ、同原発を巡っては、周辺住民らが起こした訴訟で札幌地裁が2022年に運転差し止めを命じ、控訴審での審理が続いている。北海道電は敷地内に建設中の防潮堤完成後、27年の再稼働を目指すが、訴訟に加えて地元自治体の同意を得る必要もあり、想定通りに進むかは見通せていない。
北海道電は13年7月の新規制基準施行初日に審査を申請したが、地震や津波対策に関する同社の説明などに時間を要し、審査は12年近くに及んだ。同時申請した他の電力3社の4原発はすでに再稼働している。
規制委の山中伸介委員長はこの日の記者会見で「(新規制基準への適合が)原発の100%の安全を保証するものではない。第一義の責任は事業者にある」と強調。安全対策に必要な人材確保に引き続き努めるよう同社側に求めた。
審査では、3号機近くを走る複数の敷地内断層について、将来動く可能性のある活断層ではないと判断した。同社は耐震設計で想定される揺れ(基準地震動)を550ガル(加速度の単位)として申請していたが、規制委からの指摘を受けて再検討し、693ガルまで引き上げた。
[時事通信社]

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