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2025-04-28 05:01

落語家の柳亭市馬さんらに紫綬＝春の褒章、６２９個人・団体受章

　政府は２８日付で、２０２５年春の褒章受章者を発表した。受章するのは６０７人（うち女性１４５人）と２２団体。学術やスポーツ、文化・芸術分野で優れた業績を挙げた人に贈られる紫綬褒章には、落語家の柳亭市馬（本名右藤泰幸）さん（６３）、舞踊家・振付家の近藤良平さん（５６）、撮影監督の柴崎幸三さん（６７）らが選ばれた。２９日に発令される。
　市馬さんは明朗快活とした人柄と美声を生かした高座で人気を集め、１４～２４年に落語協会会長を務めた。近藤さんはＮＨＫの子ども向け番組などを通じてダンスの普及に尽力し、公共劇場の芸術監督としても活躍。市馬さんは２１年、近藤さんは１７年に芸術選奨の文部科学大臣賞を獲得している。
　柴崎さんは、山崎貴監督の映画「永遠の０（ゼロ）」や「ゴジラ―１．０（マイナスワン）」で日本アカデミー賞最優秀撮影賞を受賞。学術界からは、国立研究開発法人物質・材料研究機構フェローの谷口尚さん（６５）らが選ばれた。
　農業や商工業に精励した人が対象の黄綬褒章では、仏料理シェフでソシエテミクニ代表取締役の三国清三さん（７０）らが選ばれた。三国さんは西洋料理人として技術の向上に努め、後進の指導にも貢献した。
　受章者の内訳は、紫綬褒章が２０人（うち女性１人）、黄綬褒章が１９４人（同１６人）、産業振興や福祉増進への貢献をたたえる藍綬褒章が３７５人（同１２０人）、ボランティア活動の実績を評価する緑綬褒章が１１人（同７人）と２２団体、人命救助に尽力した人が選ばれる紅綬褒章が７人（同１人）だった。受章者には５月１２日以降、天皇陛下が皇居で面会される。　
　

　◇紫綬褒章受章者
　紫綬褒章の受章者は次の通り（敬称略）。
　【北海道】北海道大名誉教授・福岡淳（６６）
　【宮城県】東北大教授・藤掛英夫（６４）
　【茨城県】国立研究開発法人物質・材料研究機構フェロー・谷口尚（６５）▽筑波大名誉教授・津村義彦（６５）
　【東京都】慶応大名誉教授・青木節子（６５）▽東京大教授・阿部郁朗（６４）▽落語家・柳亭市馬（６３）▽早稲田大教授・岡本隆司（５９）▽舞踊家・振付家・近藤良平（５６）▽東京大名誉教授・佐竹健治（６６）▽撮影監督・柴崎幸三（６７）▽長唄唄方・杵屋勝四郎（６６）
　【神奈川県】富士通フォトニクスシステム事業本部先行技術開発室長・星田剛司（５４）▽豊田工業大名誉教授・山口眞史（７９）
　【富山県】金工作家・般若泰樹（５２）
　【石川県】漆芸作家・田中義光（５４）
　【京都府】京都大教授・木本恒暢（６１）▽京都大教授・柴田大（５９）
　【大阪府】大阪大教授・西田幸二（６２）
　【福岡県】九州大教授・松井利郎（６２）
［時事通信社］

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