ろうそくともし「つなぐ」=遺族らが追悼行事、今年で最後―福知山線事故、25日で20年

乗客106人が亡くなったJR福知山線脱線事故現場に整備された慰霊施設「祈りの杜(もり)」(兵庫県尼崎市)で24日、遺族らによる追悼行事が行われた。25日で2005年の事故発生から20年。遺族らの高齢化を受け、今年で最後となった行事では、ろうそくでともしたメッセージに新たに「つなぐ」の文字を加え、次世代への記憶の継承を願った。
午後6時すぎ、「2005・4・25 わすれない つなぐ」の文字をかたどった約800本のろうそくに火がともった。ろうそくを入れた紙コップには「安らかにお眠りください」などのメッセージが記された。
発生日前日の追悼行事は、事故から10年後の2015年に開始。当初は約20人いた実行委員会のメンバーも、高齢化などで2人に減った。20年の節目に「(遺族らに)残りの人生を穏やかに過ごしてほしい」との思いから最後にすると決めたという。
実行委員長で、義弟=当時(34)=を亡くした上田誠さん(58)は行事について「命を追悼することと、事故を忘れないことの両方の意味がある。期待してくれる人が1人でもいればやってきた意味があったと思う」と話した。
夫=同(37)=を失った女性は「明かりがともってほっとした。(20年たっても)日々は何も変わらない。JRでも社員1人ひとりが気持ちをつなげてほしい」と語った。
事故は05年4月25日午前9時18分ごろ、福知山線塚口―尼崎間で発生。制限速度を大幅に超過したままカーブに進入した快速列車(7両編成)が脱線し、線路脇のマンションに衝突した。
25日にはJR西日本主催の追悼慰霊式が同じ会場で開かれる。


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