地銀再編が加速=「金利のある世界」で競争激化-第四北越・群馬銀の経営統合

地方銀行の再編が加速してきた。人口減少に歯止めがかからないことに加え、「金利のある世界」の到来やデジタル化の進展で競争環境が厳しくなっていることが背景にある。合従連衡で収益基盤を拡大し、生き残りを図る動きは今後もさらに広がりそうだ。
「各社単独では成し得ない水準の利益を積み上げる」。第四北越フィナンシャルグループとの経営統合で基本合意した群馬銀行の深井彰彦頭取は、24日の記者会見で統合の意義を強調した。
地銀各行は長らく低金利環境にあえいできたが、日銀が昨春にマイナス金利政策を解除し、利上げにかじを切ったことで状況は一変。本業である貸し出しの金利は上昇し、企業の旺盛な資金需要も追い風に各行の収益は大きく改善してきた。
一方、貸し出し原資となる預金の獲得競争は激化。特に地方では少子高齢化や相続に伴う都市部への預金流出が課題だ。収益性の高い大口融資を獲得するには単独行では限界がある上、多額の投資が必要なデジタル化対応も急務。新たな金融サービス事業者との競争にもさらされる中、成長維持には規模追求が不可欠となりつつある。
金融庁は今年1月以降、全国の地銀頭取から人口減少を踏まえた中長期的な経営計画についてヒアリングを実施。「金利環境が良くなり今は一息つけているが、本当に持続可能なのか考えなければならない」(幹部)とくぎを刺す。金融庁は経営統合に伴う初期費用などに使える交付金について、2026年3月末となっている申請期限を延長することも検討。引き続き再編を後押ししていく構えだ。
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